身に降りかかった理不尽な出来事っていつまで経っても忘れないよね

ひとりブログサーキットフェス【NOTE Stage】に掲載したものを引っ越ししました。

どうも、立川豊です。いやぁ、理不尽なことってたくさんあるよね。

学生のころものもらいで目をかいてただけなのに「眠そうに聞いてんじゃねぇ」ってブチ切れられたり、足が臭かったせいで貴重なチャンスを失ったり、勝手に届いた招待状なのに気を遣って断らなきゃいけなかったり、ぬしが釣れなったり、まぁ生きてればいろいろと理不尽な出来事がある。

そんな中でも今回は小学校のころおきた理不尽な出来事を紹介したい。

小学校の頃に導入されたパソコン授業

俺が小学校のときにパソコンの授業が導入された。

まだまだ家庭に最低一台はパソコンがある時代でもないし、授業って言っても「インターネットで○○を調べてみましょう」とか「文字の入力をしてしましょう」とかすごく簡単なものだった。

そのころの俺は家にパソコンがあってチャットとかしてたから授業は簡単すぎて退屈なくらいだった。

そんな中同じような境遇で暇そうにしている人がいた。

同じクラスの下田だった。彼は当時にしては珍しく自分のパソコンを持っていて、俺なんかよりもかなりネットの知識やパソコンの知識が豊富だった。

パソコンの授業は席が自由だったから下田の隣に座り、話しかけるとすぐ仲良くなった。

俺がよくやってるチャットの話とか、当時はフラッシュが流行ってたから面白いフラッシュの話とかパソコンを家でやってる二人だからできる秘密の会話みたいな感覚で、毎回パソコンの授業が楽しくなった。

下田はの最初の印象はおとなしそうなやつだった。授業中も静かだし、あまり友達と話しているのを見たことない。でも仲良くなってくると印象が一変してかなりのお調子者だとわかった。内弁慶タイプなんだろう。

そんな下田がきっかけとなって事件が起きることになる。

いともたやすく行われるえげつない行為を眺めるだけの行為

それはある日のパソコン授業だった。

その日も変わらず「インターネットを使って○○を検索しましょう」みたいな授業。

いつもは下田と隣同士で席につくが今日は彼の隣に他の人が先に座ってしまっていたため別のところに座ることにした。

あたりを見渡すと下田の後ろ側の席が空いていた。真後ろだったら暇なときに振り返れば話せるしここでいいかと席につく。

案の定出された課題がすぐに終わってしまった俺は暇そうにネットサーフィンをしていた。

すると後ろから下田から声をかけられる。

「なぁなぁ、面白いもの見せてやるよ。ちょっと貸して」

彼も課題がとっくに終わって暇していたらしい。下田は俺のヒザの上に座り、俺が操作していたマウスを取り上げた。

いつものように面白いサイトとか紹介してくれるんだろうか。俺はそう思って画面を眺める。

下田が操作して開いたのは二人が通う小学校のホームページだった。

これの何が面白いんだろうか。不思議に思う俺をそっちのけで下田はニヤニヤしながらマウスカーソルを「お問合せ」という文字にのせた。

「まぁまぁ、見ててよ」

下田は小学校のお問合せページを開くと問合せフォームに文字を入力し始めた。

何を書いていくのかなと思ったら、学校に対する罵詈雑言、ホームページの見た目に対してのイチャモンいろいろと書きなぐっていった。

彼のタイピングは相当早かった。スラスラとそんな文字を入力して気づけば「送信」をクリックしていた。

「な? めっちゃ面白くない?」

彼は満足げにこっちを見ている。え?正直何をやったのか理解が追い付かなった。

今、こいつは、俺の操作するパソコンで、学校の問合せから、悪質な問合せを送った。

え?面白いのこれ?大丈夫なの?

俺は不安になる。でも、彼の「やってやったぜ」みたいな満足げな顔を見て

「ハハ」

と変な笑いをあげた。

立ち尽くすしかなかった

後日。とある日の5時間目。おれの心配していた事態がおきた。

「前回の授業中に学校のホームページに悪質なメッセージを送った人がいます」

ドクン。心臓が跳ねる。

これはどう考えてもこの前のことだ。心当たりしかない。心臓の鼓動がうるさいし、背中に嫌な汗もかいている。

「みなさん、目をつぶりましょう」

小学校なら誰しも経験したであろう暗闇挙手が行われた。

「このメッセージ送ったという人は正直に手をあげてください」

送ってない。

俺は送ってないよね?

送ったのは下田だし。

俺は動揺しながらも手を上げずにじっとしていた。

「みなさん、目を開けてください。しかたがないですね。実はそのメッセージを送ったパソコンはわかっているんです。パソコン室に移動しましょう」

クラス全員で移動することになった。

いま先生は何て言った?メッセージを送ったパソコン?

それって…俺が使ってたパソコンじゃん。

あ、終わった。絶対犯人俺じゃん。

「はい、じゃあ前の授業のときに座っていたところに座ってください」

皆が記憶を辿りながら席に着く。

俺は戸惑っていた。そうすればいいだろうか。

考えている間に皆が席につく。ちゃっかり下田も席に座っている。

教室の前に俺だけが立ち尽くしていた。先生が一つだけポツンと歯抜けになった席を指さして口を開く。

「立川くん、あなたがあそこの席に座っていたのね?」

「はい」

俺は小さく、小さく、返事をした。

正直に話すと叩かれる

その後別室に連れていかれた俺は先生たちに囲まれて事情聴取された。

俺はその時のことを洗いざらい話した。

ただ、一部始終を話すと「下田くんが膝の上に座って勝手にやりました」と受け取られるだろう。

バチン。と頭の叩かれる音。

「おい!『下田くんが』じゃねぇだよ。人のせいにしてんじゃねぇよ!」

担任でも何でもない熱血キャラ的な先生に頭をはたかれる。

それでも俺は特に主張を変えなかったから、先生たちも「やれやれ」って感じで下田を別室に呼び出す。

彼には別の先生が話を聞いているらしく、俺はひたすら注意とか説教を受けていた。

しばらくすると、先生から解放された。結局誤解が解けたのかなんなのかよくわからないままだ。

5時間目なんてとっくに終わっていて下校時間も過ぎている。外は暗かった。

「立川くん、大丈夫だった?」

と後ろから下田の声が聞こえた。彼も解放されたようだ。目が赤いのを見るに説教で泣いたのだろうか。

「帰ろうか」

そう声をかけたっきり無言で帰り道を歩いた。何を話せばいいかわからなかったし。

彼も終始黙っていた。方向が別々になるタイミングで「じゃあね」とだけ言って帰っていった。

一人になった帰り道でトボトボと考える。

俺が悪かったのは何だろうか。

下田にパソコンを使わせたことか。

下田の操作から何をするのか予想して止められなかったことか。

引っぱたかれるくらい悪かったのだろうか。

ほんのりと痛む頭皮をさすりながらそんなことを考えていた。

おわり。

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