リモートワークが大流行している昨今だけど、みなさんいかがお過ごし?
俺はもともとフリーでやってるし、元から在宅で仕事してて別段変化なんて無いかな。
って思ったら割と変化ってあるもんで、夕方くらいに外から子どもの声が聞こえることが多くなったんですよ。
追いかけっこしてる声が聞こえてきたり、「たく君のバカーーーっ!」っていう罵詈雑言が聞こえたり、「もう遊ばないかんねー!」っていうタク君らしき子の声が聞こえたり、耳を澄ませてみるとなかなか楽しいものでして。
そんななか最近「だるまさんが転んだ」で遊んでる声が聞こえてね。
懐かしいよね。だるまさんが転んだ。子どものころ誰しも一度はやったことあるんじゃないか。
「はじめのいーーーっぽ!」で鬼に向かって一歩踏み出して、
「だーるーまーさーんがーこーろーんーだ!」って鬼が言ってる間に皆で鬼の方に進んで
「だーるーまーさんがーコロンダ!」みたいに鬼が急速に早口になった時に動いちゃったりすると鬼に捕まって、
誰かが鬼にタッチしたらみんなで逃げて、鬼に捕まったら交代。
あれ?こんなルールだっけ?
ルールを思い出してる時に、ふと疑問に思ったんですよ。
これってなんで鬼にタッチしに行かなきゃいけないんだっけ?
誰も動かないで鬼に捕まらなければタッチしに行かないで良いんじゃないの?
近づけば近づくほどタッチした後に鬼と交代するリスクが高まるのに、なんで危険を冒してまでタッチしに行かなきゃいけないの?
そこから疑問がカップ焼きそばの湯切りのように溢れてきて止まらない。これは調べるしかなさそうだ。
だるまさんが転んだのルールは?
① 鬼を1人決め、基点となる場所(壁や木)に立ち、子は20m程離れたスタートラインに一列に並ぶ。
② 鬼の「始めの一歩♪」の合図で、子は大股で一歩進む。
③ 鬼は基点を向き、「だるまさんが転んだ」と言ってから子のほうを見る。子は鬼が振り向くまでの間に鬼に近づき、振り向くと同時に静止する。これを繰り返す。
④ 静止できていなかった子は、鬼に名前を呼ばれて、鬼と手をつなぐ。
⑤ 子が上手く鬼に近づき、鬼と捕まった子のつないだ手を「切った!」と言ってさわると、すべての子はスタートラインのほうへ走って逃げる。鬼は「ストップ」と言って子を止める。⑥ あらかじめ決められた歩数(5歩から10歩)を鬼は移動し、子にタッチできたら交代する。
日本スポーツ協会より引用
調べてみたら日本スポーツ協会さんのサイトにルールがのっていましたよ。
おそらくこれが一般的なルールなのかな。
なるほど、静止できてなかった子どもは鬼と手をつないで、他の人がつないだ手を「切った!」ってやったら皆で逃げる、と。
鬼に直接タッチじゃなくて、つなぎ目を叩くスタイルね。勘違いしてました。
それで、みんなで逃げた時に鬼が「ストップ」と言った時点で逃げるのをやめる。そこから鬼は5歩か10歩移動して他の人にタッチできたら交代というわけだ。
ふむふむ。
ん?
やっぱりわからない。
この説明を読む限り、近づくのは鬼に捕まった子どもを逃がすため。
じゃあゲーム開始時は何で近づかなければいけないのか。誰も捕まっていないのに?
そもそも鬼が「ストップ」と言った後決められた歩数が10歩だと仮定して、どれくらい進めるものなのか。
歩幅の目安は「身長×0.45」です。正確な歩幅を知るには、10歩歩いた合計距離を歩数(10歩)で割ります。歩幅は「つま先からつま先までの長さ」です。
オムロン ヘルスケアから引用
なるほど。ありがとうオムロン。
仮に5歳児がやるとして5歳児の平均身長は110cmくらいかな。
110cm × 0.45 = 49.5cm
1歩で50cmくらいだから10歩で5mね。
鬼は「ストップ」って言ったあとに5mしか歩くことができない。
それを考えたうえでルール①を見てみよう。
① 鬼を1人決め、基点となる場所(壁や木)に立ち、子は20m程離れたスタートラインに一列に並ぶ。
「子は20m程離れたスタートラインに一列に並ぶ」ってあるけど、このスタート地点が絶対安全地帯じゃん。鬼が全然届かない距離におるやん。みなさん、めでたしめでたしですよ。
なんなら「始めの一歩♪」を調子乗って30歩にしても5m離れていれば別に捕まる心配ないよね。
『始めの1歩以降「だるまさんが転んだ」と言われても一切動こうとない』
がだるまさんが転んだの必勝法なんじゃない?
全国のお子さんに朗報だ。これでだるまさんが転んだで負けることはないぞ。
ん?
待って待って。ごめん。
だるまさんが転んだって勝ち負けとかあるの?
確かに一切動かなければ負けることはない。でもそれじゃあ、鬼が永遠とむなしく「だーるーまーさんがこーろんだー」って言ってるだけだ。鬼のメンタル面にもよるけど、ゲームは永遠と続行する可能性がある。なら「勝ち」ではないな。ごめん、全国のお子さん。必勝法じゃなかったわ。
鬼側が勝つ条件はわかりやすい。
◆「ストップ」と言ったあとに10歩で他の人にタッチする
でしょ?あとは全員捕まえても鬼側の勝ちになるのかな?
鬼じゃない側の勝ちってなんだろうか。
鬼側が勝つ条件の逆で考えると
◆鬼が「ストップ」と言ったあとに10歩で他の人にタッチできない状態
あ~、これか。
そっか。結局タッチしなきゃゲームが終わらないんだね。勘違いしてました。
だからみんな近づいていくのか。勝利のためにどん欲に鬼に向かっていったんだね。勇ましい子どもたちだこと。
つまり、これまで調べてきたことを総合すると
◆「切った!」と言ってから、鬼が「ストップ」と言うまでに鬼から5m以上離れること
が条件になるね。だんだん真理に近づいてきた気がする。でも、だんだん読んでる人を置いてけぼりにしてる感もある。気にせず続けよう。
じゃあ「切った!」と言ってから、鬼が「ストップ」と言うまでに少なくとも何秒あれば確実に5m進めるのか。
GD Freakの「男性の50m走のタイム 年齢別の平均値と5段階評価」を見てみる。
https://jp.gdfreak.com/public/detail/jp010110010010100080/1
6歳児の50m走平均タイムは11.4秒だ。1歳上に上がるにつれてだいたい0.5秒ずつタイムが短くなっているから、5歳児想定だと12秒くらいかな。
50mで12秒なら5mは単純計算で1.2秒。1.2秒あれば鬼から逃げられる。
歩幅調べた時もそうだけど、なんで俺は5歳児想定で考えてるんだろう。まぁ、いいや。
でも1.2秒ってかなりシビアだね。ほぼ1秒じゃん。
なんならこの「切った!」と「ストップ」に勝敗の全てが委ねられてるよね。だるまさんが転んだは反射神経ゲームだったのか。
なんなら「だーるーまーさんがコロンダ!」みたいな早口フェイクを駆使しながら捕まえるんじゃなくて、
「だーーーるーーーーまーーーーさーーーーんーーーーーがーーーーーこーーーーーろーーーーんーーーーだーーー」
みたいに近づけさせちゃって、タッチいつでも来いよってスタンスもありよね。
自分の反射神経で勝負してやるよ、みたいな。アツいね。
というわけで今日考えたことをまとめてみよう。
◆5歳時のだるまさんが転んだにおいては、「切った!」から「ストップ」までの秒数を競う反射神経ゲームだった。
ところで、スポーツ協会のサイトには「だるまさんが転んだ」の発展形として「だるまさんがライオン」が紹介されている。
あらかじめ決めた動物の動き(例:ライオンとツルとサル)を、「だるまさんがライオン」というように鬼が指示し、その動作を子が瞬時に真似る「王様だるまさんが転んだ」にしても楽しいでしょう。
日本スポーツ協会より引用
可愛らしいイラストで「だるまさんがライオン」が紹介されているのだが、
鬼が「だるまさんがライオン」と言ったのに対して一番後ろの女の子が
「まちがえてツル…」
間違えすぎてて、しばらく笑いが止まらなかった。
おわり