どうも。皆さまお変わりなく。普段生活していて急に漫才しなきゃいけなくなったとか、ライブ当日でも全く漫才ネタができてないとか日常生活あるあるだと思います。
そんなあなたにフリーの漫才ネタ書いてみたのでもし必要な方はご自由にアレンジして使ってくだせい。
部活動
ボケ(以下ボ)「いやぁ社会人って辛い」
ツッコミ(以下ツ)「導入から暗いな。どうした?」
ボ「なんか学生の時は『早く大人になりたぁい』とか思ってたけど、いざ大人になると面倒なことばっかりでさ」
ツ「まぁ、たしかにな。満員電車の通勤とか、上司の顔色伺ったりとか大人になってから面倒なことって多いよな」
ボ「そうそう。あとは一人でトイレに行かなきゃいけないとか、一人でお風呂入んなきゃいけないとか。朝誰も起こしてくれないとか。着替えも一人でしなきゃいけないんだよ」
ツ「ん?」
ボ「誰もご飯を口に運んでくれないし、靴も履かせてくれない。爪だって切ってくれないし、自転車乗るときも後ろで支えてくれる人もいない」
ツ「箱入り息子すぎるだろ。それは逆に子どもの頃何もかもやってもらいすぎだわ」
ボ「こうやって突っ込まれた時も代わりに対応してくれる人もいない。本当に大人って面倒ですよね」
ツ「突っ込まれた時に代わりに対応してくれる人ってなんだよ」
ボ「俺が子どもの頃、誰かに突っ込まれた時は婆やがいつも対応してくれたよ。『突っ込みならワタクシめが対応いたしますじゃ(おばあさん口調)』って」
ツ「婆やって誰だよ。あと何してくれるんだよ。その婆さん」
ボ「『ほうほう』って相手の突っ込みを聞いてくれて『はい?(手を耳に当てて聞き返す素振り)』って」
ツ「聞こえてねぇじゃん。耳遠いわその婆さん。なんなんだよお前の学生時代。違うだろ、やっぱり学生時代って部活とか楽しかったと思うんだよね」
ボ「あぁ、部活ね。まさに青春って感じだったよな」
ツ「お、お前もそう思う?ちなみに学生の頃何やってたの?」
ボ「あぁ俺は小、中、高とずっと一緒の部活だったよ」
ツ「いいじゃんいいじゃん。なになに?」
ボ「GTSH部」
ツ「え?」
ボ「GTSH部だって」
ツ「じーてぃーえすえいち部?聞いたことない。何それ」
ボ「うわ、お前知らないの?GTSH部」
ツ「そんなん聞いたことないわ。それが運動系なのか文科系なのかも想像つかない」
ボ「まぁ…運動系に入るのかなぁ」
ツ「あ、わかった。何かマイナーな競技?カバディみたいな」
ボ「まぁ競うってよりは己との闘いみたいな感じ。基本ウォーキングだし」
ツ「おぉなんかかっこいいじゃん。ウォーキング?ってことは競歩みたいなやつ?あ!GTSHって何かの歩き方の略称か」
ボ「Going to Sweet Home」
ツ「は?」
ボ「Going to Sweet Home。愛しい我が家に帰りましょうって意味」
ツ「…えぇと、つまり?歩いて?愛しい我が家に?帰る部活?」
ボ「そう」
ツ「帰宅部じゃねぇか!小中高ってお前帰宅部かよ」
ボ「GTSH部だよ。帰宅部じゃねぇって!」
ツ「もういいわ。詳しく聞いて損した!なにが『己との闘いみたいな感じ』だよ。学校終わって帰宅してるだけじゃねぇか」
ボ「お前全国のGTSH部を敵に回したぞ」
ツ「そんな風に名乗ってるのお前くらいだわ。俺は学生時代ずっと同じ部活してたんだけど」
ボ「GTSH?」
ツ「ちげぇわ。サッカーずっとやってたんだけど、今思えば何か新しい部活を創部してみたかったなって思うんだよね」
ボ「新しい部活?」
ツ「そうそう。なんか漫画とかであるじゃん。主人公がマイナーな部活創って、仲間と出会って、全国優勝みたいな?」
ボ「夢見すぎだろ。あんなん漫画の話だから。絶対大変だから」
ツ「いいじゃん。創部するにあたって校門の前でビラとか配るんだって。(役に入る)部員募集中です。よろしくお願いしまーす(ビラを配る素振り)」
ボ「(見てるだけ)」
ツ「あ、よろしくお願いしまーす。部員募集してます」
ボ「(見てるだけ)」
ツ「…お願いしまーす」
ボ「あの…」
ツ「はい。あ、もしかして入部希望の方ですか?」
ボ「ここ、校門じゃなくてステージだよ?あと俺ら漫才中」
ツ「わかってるわ!こういう時自然にコントに入るもんだろ。漫才のお約束を尊重しろ!お前も校門前を通りかかる生徒やれや」
ボ「わかったよ…」
ツ「お願いしまーす」
ボ「(電話をしてるふりをしながら横切る)…あ、もしもしタケル?今日の授業さ(相方を無視して通り過ぎる)」
ツ「お願いしまーす」
ボ「(友達と話すふりをしながら横切る)あ、昨日やってた番組だろ?観た観たあれ笑えるよな(相方を無視して通り過ぎる)」
ツ「…お願いしまーす」
ボ「(早歩きで通り過ぎる)…(相方を無視して通り過ぎる)」
ツ「…物語が始まんねぇわ!心折れる!現実はこんなもんなんだろうけど!」
ボ「言ったろ?ぜったい大変だって」
ツ「そうだろうけど、でも何とか仲間集めて申請するところとかもやってみたいんだって。お前生徒会長な。そこに俺が申請しにいくから。(役に入る)ここが生徒会室か。コンコン(ノックする素振り)失礼します」
ボ「はぁ…今年からこのボクが生徒会長になったけど、先代と比べるとどうしても劣ってるって噂になっちゃってるんだよね…」
ボ「(女口調で)もう!会長はまたそんなこと言ってぇ!会長はそのまんまでいいんですよ。私は去年からずっと会長のことを見てきました。誰よりも頑張ってるって知ってます」
ボ「(男口調に戻る)…副会長。ありがとう。そしてすまない。キミには弱いところばっかり見せてしまうな」
ボ「(女口調で)だって…私はずっとそんな会長のことを(小声でモゴモゴ)」
ボ「(男口調に戻る)ん?何か言ったか?」
ボ「(女口調で)あ、いや、なんでもないです!(相方に気づく)あ!やだ!お客さんですよ会長!」
ツ「…めっちゃ青春してんじゃん!!生徒会ずりぃ!なにこの会長と副会長の甘酸っぱい関係!っていうか俺が創部するって話で青春感じたいのにそれ以上の青春を一人で演じるなよ!めっちゃ羨ましくなるから!」
ボ「いやぁ生徒会ってこういうのがありそうでいいよねぇ」
ツ「満喫してんじゃねぇよ。何でおれそっちのけでストーリーやっちゃってんの?俺のやっとの思いで集めた仲間とともに、生徒会に創部を申請しにいくシーンが全部食われたよ。この右手の申請用紙はどうしたらいんだよ(右手を掲げる素振り)」
ボ「あ、創部希望者ね。申請書を先生に出しておくから明日また来て(預かってハンコ押す素振り)」
ツ「お役所仕事!めっちゃあっさり!現実はこうかもしれないけれども!俺の心は何かひと悶着を求めていた!申請書の不備とか見つけて難癖付けたりしてくれよ!」
ボ「あれ?よく見たらこの申請用紙…顧問の名前が書いてないよ」
ツ「あぁ、顧問がまだ見つかってなくて…」
ボ「この部活だったら科学の手塚先生が適任かもな。(指をパチンと鳴らす)副会長、手塚先生にアポ入れておいて。顧問はこっちで手配しておくよ。あとは活動場所か。場所とかもう決めてる?」
ツ「あ、いえ、まだ決まってなくて…」
ボ「それじゃ、第二グラウンドの競技スペースがいいかな。あそこは確か陸上部が時々使ってるくらいだったか。(指をパチンと鳴らす)副会長、第二グラウンドの利用状況確認して問題なければ申請書作ってあげて」
ツ「仕事のできる生徒会!かっこよすぎだろ!トントン拍子過ぎる!さっきの頼りないって話何だったんだよ」
ボ「いやぁ生徒会ってかっこいいよね」
ツ「話が変わってんだよ。気付いたらお前の考えるカッコいい生徒会がメインになっちゃってるじゃねぇか」
ボ「(指をパチンと鳴らす)副会長、ちょっとこの突っ込みに対応してあげて」
ボ「(おばあさん口調で)ほうほう…(手を耳に当てる素振り)え?」
ツ「婆や出てきた!もういいわ!」
ボ「どうもありがとうございましたー」